浄土真宗の教え

仏事アラカルト1  「仏事」ってそもそも何のため?
仏事と言うと、すぐに「作法」や「しきたり」などを気にしがちですが、
まず最初に「そもそも仏事とは何のためのものか?」ということからお話したいと思います。 

これは、浄土真宗の仏事をお話していく上で最も大切なことでもあります。     

一般的に、仏事とはそもそも「亡くなった人のためのもの」と思われています。
お通夜やお葬儀、また中陰(お葬儀後の七日ごとのお勤め)やご法事…それらはすべて
亡くなった方の「供養」のためである、というのが大方の見方ではないでしょうか。

この仏事の意味は仏教各宗派によって見方が異なりますが、
こと浄土真宗において仏事とは、「亡くなった方の弔い」のためではなく、
むしろ「今を生きる私のため」に勤めさせていただくものとして受けとめます。

よく「(仏教なんて)私にはまだ必要ない」「お迎えが近くなったら考えるよ」なんて声を耳にしますが、
もともと仏教とは「この世に生きる迷いの人々」に対して真理を説くものでした。
つまり、本来の仏教とはあくまで「今を生きる者」に向けられたものであり、
決して「死者のためのもの」ではなく、また「死んでゆく時に必要なもの」でもないのです。

では、私たちは仏事をどのように営むべきかというと、
たとえばお葬儀などでは、先立たれたお方を通して世の無常に思いを馳せ、
わがいのちの本当のすがたとは何なのか、私はどのように歩んでいくべきなのかと、
決して他人事ではなく「自身のこと」として聞かせていただき、
「自分自身が問われる場」と心得て営ませていただくことが最も大切なことであります。
これは、お通夜やお葬儀だけでなく、すべての仏事に共通して言えることであります。

仏事とは、私がこれからの人生を何を「拠りどころ」にして歩んでゆくべきか、
それを仏さまのお言葉によって聞かせていただく、かけがえのない尊いご縁なのです。
 
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